大学に行くべきなのか~子供のころの夢はパイロット~

農業
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塾でバイトをしていたときに学生に問われました。

その時の返答は「自分のために行くんだよ」

社会に出た時に他の人との差はまず学歴になるので学歴は必要であると。

つまらない返答ですよね。

子供に伝えるのは難しいです。

私は北見工業大学という国立の理系大学を卒業しています。

なので理系的な考えになってしまいますが、ご容赦ください。

私も高校生の時は悩んでいました。

特に行きたい大学もなく。

高校卒業後すぐ働きたいと思いましたがなにをすればいいかも分かりませんでした。

大学に進学したのはパイロットになりたいという子供のころの夢があったからです。

現在はパイロットではなく、農家となっていますが。笑

ですが、大学に行って良かったと日々感じています。

高校生当時まずは、パイロットになる方法を調べました。

調べた結果が次です。

1、日本航空・全日空に就職する(大卒)

2、法政大学パイロットコース(2000万必要)

お金があれば2番に行きましたが、とりあえず大卒資格か~と大学の道へ進むことに。

理系が好きだったので、理系の大学を選びました。

北海道には室蘭と北見に国立工業大学があります。

推薦で受かりそうな北見を受験し、無事に合格しました。

北見はオホーツク海に面しており札幌から300kmほど離れています。

本州で言えば他県へ移動する距離です。

気候も極端で夏は30度越えの日々が多く、冬はマイナス20度近くなります。

この気候のおかげで心身ともに鍛えられます。笑

結果的になにが良かったのか。

大学はいろんな人が集まります。

そこでの交流や研究により自分のスキルが上がります。

人と協力して実験を成し遂げること。

授業や課題を一緒に乗り越えること。

助けてもらうこと。

自分の時間の使い方。お金の稼ぎ方。

多くのことを学べます。

では、現在の農業とどう結びつくのか。

私が取り組むのはイチゴの高設栽培です。

ビニルハウスの中で、地面から高さ1mほどに組まれたベンチに土を入れ、夏の間栽培します。

ハウス内の中は一定温度になるようにセンサーで調整されています。

イチゴへの水の供給や液肥(液体肥料)の供給も

機械によって制御されます。

必要となるのが機械設定の調整です。

ハウス内が何度で数回水をどれくらいの量あげるとこうなるという結果から、

では次はこうしていこうと調整を繰り返します。

工学部では実験も大事ですが、一番大事なのは考察です。

実験の結果がこうだったから次の実験ではこうしてみるという考察が、

レポートでは必須になります。

大学の研究室というのはひとつの研究を代々在校生が先輩の論文を引き継いで、

新たに研究をします。

こういう過程は中学高校では学びません。

大学で学びました。

重要なのは起こった事象に対応する術の考え方だと思います。

少しでも多くの収量を得るために考察を続ける生活が農業です。

イチゴの資材メーカーも数多くあります。

メーカーが自前の圃場でイチゴの栽培を行い研究を行っています。

「うちの機械ではすべて自動で生育管理を行えます」というメーカーもあります。

初期投資は高いですが、いずれはすべての作業自動になり人の手は必要なくなると思います。

ですがまだ時間はかかります。

メーカーもいろいろ教えてくれますが大事なのは自分で結果を確かめることです。

大学の実験でも当たり前の実験から始め、応用的な実験をしていきます。

当たり前に疑問を持つところ。

そういった考え方を持つことが重要であると考えます。

もともとのパイロットを諦めた点についてですが、

大学生、当時海上保安庁のパイロットコースの存在を知りました。

4年制大学を2年在籍すれば海保のパイロットコースを受験できることから、大学在学時に受験をしました。

1次試験は合格したものの、2次試験の身体検査で落ちました。

落ちた理由は分かりませんが、

手術の経験欄に「痔ろうの手術経験あり」と記載しました。

それがだめだったのかなとも思います。

他にも反射神経や深視力検査があります。

練習すれば上達できるのですが、なにも知らずに行ったので全然できませんでした。笑

クローン病であると分かった現在、通院が必要な体ですから

どのみちパイロット職は難しかったと思えます。

そこでパイロットへの道は諦め大学ではバイト三昧の日々を過ごします。

漁師、焼き肉屋、BAR、LIVEスタッフ、日雇いも含めるとかなりの数を経験しました。

バラバラの経験ですが、いろんな経験があるからこそ今が成り立っています。

結果的に子供のころの夢の仕事には就いていませんが、

大学時代があったから農業に熱中できています。

実験や勉強に集中できる。

好きなことに集中できる。

将来の選択肢が広がる。

まだまだ学歴重視の企業はたくさんあります。

転職する際に経歴は必須。

高卒と大卒では生涯賃金の差が6000万円あるといわれています。

(ひろゆきさんの著、書世の中の真実より)

たった4年で6000万も差が空くのは大卒というネームに、

まだまだ価値があるからということです。

「百姓」という言葉があります。

その昔、百姓は庶民全員のことを指していたといいます。

農業だけではなく漁業など百の職種から成り立っていました。

手に職を持つ人たちの仕事。

この先自動化AI化が加速していっても、手に職を持っている人たちの仕事は

どうでしょう。

専門的であることからすぐ機械化されることはありません。

私はバイトを通していろんな生業を経験できました。

本来大学は学業を学び没頭する場所であるので、

バイト時間に夢中になっていた私の時間の使い方はずれていたのかもしれませんが。

もちろん留年することなく研究室の卒業論文も終わらせました。

当時は毎日充実していたし、そのおかげで現在も

いろんな考え方が出来ているので良かったと思っています。

大学に行かなくてもネットで調べれば大抵のことが分かります。

だから行かない。が正しいとは思いません。

義務教育が終わり企業に就職する前の4年間。

自分が好きなことを発見するチャンス。向き合うチャンス。

公務員を辞めて農家となった今、大卒という学歴なんて関係ありませんが。笑

ですが大学に通っていたからこの現在、農業という職を選んだと思っています。

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